体づくりに必要な栄養素について知っていますか?
「一生懸命筋トレをしているのに思うような成果が出ていない。」
「食事が大切なのはわかっているけど、何をどうすれば良いのか分からない。」
そういった方は意外と多いのではないでしょうか?
私自身も「とにかく数をこなして、重量を上げて行けば良いのだろう」と思っていました。
残念ながら、それでは理想の体を手に入れることはできないんですね。
筋肉を作る上でトレーニングの方法も非常に重要ですが、同じくらい食事も重要です。
そこで今回は
筋トレに必要な栄養素と摂取方法について
まとめてみました!
普段から救急救命士として救急現場で仕事をしており、さまざまな病気を持つ人と接しているため「健康」には人一倍気を遣っています。
食事で筋トレの効果を最大化させ、健康寿命を伸ばして、豊かな人生にしていきましょう!
筋力トレに必要な栄養素とその目的、主な食品について
栄養素と呼ばれるものはたくさんありますが、筋トレに必要とされる主な食品を表にまとめてみました!
まずはコチラをご覧ください
たくさんあるので、ご自身の気になるものだけでも見てみてくださいね!
栄養素 | 摂取の目的 | 主な食品 |
タンパク質 | 筋肉の修復・合成 | 鶏むね肉、卵、大豆、プロテイン |
BCAA | 筋肉分解の抑制、疲労回復 | 肉・魚・乳製品、サプリメント |
クレアチン | 筋力向上、瞬発力強化 | 赤身肉、魚、サプリメント |
炭水化物 | エネルギー補給、回復促進 | 玄米、オートミール、果物 |
脂質 | 炎症抑制、ホルモン分泌サポート | 青魚、ナッツ、アボカド、アマニ油 |
ビタミンD | 筋力維持、骨の健康 | 魚、きのこ、日光浴 |
カルシウム | 骨の強化、筋収縮のサポート | 乳製品、小魚、野菜 |
マグネシウム | 筋肉の弛緩、回復促進 | ナッツ、バナナ、ほうれん草 |
鉄分 | 酸素供給、持久力向上 | 赤身肉、レバー、ほうれん草 |
亜鉛 | テストステロン分泌、免疫力向上 | 牡蠣、ナッツ、肉 |
水・電解質 | 脱水防止、筋収縮の正常化 | 水、スポーツドリンク、果物 |
できることならまんべんなく摂取したいところですが…
正直、数が多すぎて網羅するのは少し無理がありますよね。
私自身、意識しているのは以下の5つです。
- タンパク質
- 炭水化物(糖質)
- 脂質(オメガ3脂肪酸)
- ミネラル
- ビタミン
これらは体を構成する5大栄養素とも呼ばれていますね!
これらを意識的に摂取するだけでも、体は見違えるほど変化をしていきます。
こだわりたいところですが、食べ物にこだわるとお金がかかってしまうことも事実…。
なるべくなら、お財布や体に優しいものを選びたいですよね。
これらの項目をもう少し細かくみていきましょう!
各栄養素と100gあたりの分量、摂取時の注意点
1. タンパク質(Protein)

目的・役割・分量
筋肉の修復と成長をサポートするために最も重要な栄養素で、筋トレによってダメージを受けた筋肉を修復し、新しい筋肉を合成する役割があります。
主な食品 | 100gあたりのタンパク質量 |
鶏むね肉 | 23.3g |
卵(Mサイズ) | 12.3g |
サーモン | 20.5g |
マグロ(赤身) | 23.7g |
木綿豆腐 | 6.6g |
納豆 | 16.5g |
プレーンヨーグルト | 3.6g |
プロセスチーズ | 23.8g |
摂取時の注意点
筋トレの直後はタンパク質が吸収されやすい状態になっているので、ゴールデンタイム(運動後30分以内)中に摂取することを心がけています。
ですが、近年ではそれも再考されていて、現在では一日の総摂取量が重要とも言われています。
私自身、ゴールデンタイムを意識しつつも、以下のことを大切にしています。
何事も張り詰めすぎるとうまくいかないもの。
自分にとって心地の良いやり方で、バランスよく摂取できるとトレーニングも長く続けることができますよ!
2. 炭水化物(Carbohydrates)

目的・役割・分量
炭水化物は、体内で分解されて「糖質」へと変化し、運動時のエネルギー源として機能します。また、これらの「糖質」は集中力の低下を防ぎ、トレーニングの質を向上させることができます。
主な食品 | 100gあたりの炭水化物量 |
玄米 | 74.3g |
オートミール | 69.1g |
バナナ | 22.5g |
さつまいも | 32g |
全粒粉パン | 45.5g |
おにぎり | 38.9g |
スポーツドリンク(ポカリスエット) | 6.7g(100mlあたり) |
摂取時の注意点
炭水化物を抜くダイエットなどもありますが、筋トレには炭水化物も重要になってきます。
特に摂取するタイミングが大切なので、以下に摂取するタイミングの例を挙げます。
- トレーニング2〜3時間前に摂取する場合:通常どおりバランスの取れた食事
- トレーニング1〜2時間前に摂取する場合:おにぎりなど消化の良い
- 運動直前(30分前)に摂取する場合:バナナやスポーツドリンク
運動前に糖質を補給しておかないと、無酸素運動(筋トレ)によってタンパク質が分解され筋肉が減ってしまい、筋トレの効果が薄れてしまいます。
運動前にエネルギー源となる炭水化物(糖質)を補給することで、タンパク質の分解を防ぐことができるので、やはり摂取するタイミングが重要になってきます。
3. 脂質(オメガ3脂肪酸)

目的・役割・分量
脂質はテストステロンや成長ホルモンなど、筋肉の肥大に必要なホルモンの材料となります。ちなみに、ここで示す脂質とは、肉やバターなどに含まれる油ではなく、植物油や魚油を指します。
脂質と聞くと「脂肪の元」と捉える人もいるかと思いますが、筋肉を大きくしたい人にとってはとても大切な栄養素になるんですね。
主な食品 | 100gあたりの脂質量 |
サバ | 16.8g |
アーモンド | 51.8g |
クルミ | 68.8g |
ピスタチオ | 56.1g |
アボカド | 20g |
摂取時の注意点
ナッツには良質な脂質が多く含まれていますが、カロリーも高いため食べ過ぎには注意が必要です。
手軽に食べることができるナッツ類ですが、一日に食べる量には十分注意しましょう!
4. ミネラル

目的・役割・分量
ミネラルは体内で合成されないため、食事などから摂取する必要があります。
今回は、筋トレにおいて重要とされているミネラルのみ取り上げます。
- カルシウム:神経伝達物質として、筋肉の収縮に関与している。
- マグネシウム:筋肉の弛緩と回復を促進させ、筋肉の形成を促進させる。
- ナトリウム:体内の水分バランスを維持・調整する。
- カリウム: 体内の水分バランスを維持・調整、筋肉の収縮を調整する。
- 鉄分:筋肉への酸素供給を向上させる。
- 亜鉛:タンパク質の合成を促進させ、筋肉の成長と修復を助ける。
ミネラルは、筋トレにおいて筋肉の修復や回復、筋肉の収縮、ホルモンの分泌をサポートするなど、必要不可欠な存在です。
主な食品 | それぞれの食品のミネラル含有量 |
牛乳 | カルシウム110mg(100mlあたり) |
ほうれん草 | マグネシウム69mg(100gあたり) |
バナナ | カリウム358mg(100gあたり) |
赤身肉 | 鉄分2.6mg(100gあたり) |
納豆 | 亜鉛1.9mg(100gあたり) |
摂取時の注意点
ミネラルを摂取する場合、一番の注意点は…
亜鉛の過剰摂取で貧血症状がみられたり、マグネシウムの摂りすぎで下痢をしたりと過剰摂取をすると、さまざまな症状が出てきます。
日常的に便秘で困っている人に酸化マグネシウムが処方されているのはよくあることです。
何事も適度が一番で、私自身、ミネラルについてはあまり気にしないように心がけています。
5. ビタミン

目的・役割
筋トレにおけるビタミンの役割は、主にエネルギー代謝の促進、筋肉の合成と修復の支援、疲労回復の促進などが挙げられます。
筋トレにおける重要なビタミンとして挙げられるのは、以下の3つになります。
- ビタミンB群:エネルギー代謝、脂肪燃焼、タンパク質利用を促進
- ビタミンC群:筋肉萎縮を防ぎ、筋力向上に寄与
- ビタミンD群:筋量・筋力の維持向上とタンパク質合成を促進
主な食品例は以下のとおりです
ビタミンの種類 | 主な食品 |
ビタミンB群 | 豚肉(ヒレ肉)、鶏肉(ささみ、むね肉) さば、玄米、アーモンド |
ビタミンC群 | ピーマン、ブロッコリー、キウイ、レモン |
ビタミンD群 | きのこ類、魚介類、卵類、乳製品 |
摂取時の注意点
ミネラルと同様に過剰摂取は禁物です。上に挙げたような食品をバランスよく食べることが大切で…
ビタミンに関しても無理して摂取することはなく、タンパク質、炭水化物、脂質に気を遣っています。
プロテインによってはビタミンが含まれているものもあるので、気になる方は最初からビタミンが含まれている商品を購入するのも、管理する手間が減るのでオススメですね!
筋トレの成果を最大限に引き出すには

細かい数字ばかりで億劫になった方もいるかもしれませんね。
筋トレの成果を最大限に引き出すためには、トレーニングだけでなく、適切な栄養摂取が不可欠です。
先ほどから何度も行っているように、私自身は…
なぜかというと、細かい数字まで見ていられないから、というのが正直なところです。
全てにこだわると、とてもじゃないけど食事を管理することができません。
医学の知識もあり、ミネラルやビタミンが重要なことも知っていますが、その上で3つを重要視しています。
食べ物に気を遣いすぎて、筋トレ自体が楽しくなくなってしまっては本末転倒ですから。
自分にとって心地のよいペースで、トレーニング前後の栄養補給や食事管理を工夫して、効率よく筋肉を育てていきましょう!
そして健康寿命を伸ばして、豊かな人生にしていきましょうね!